床ずれケアについて
床ずれケアのポイント
圧力の除去・軽減
床ずれのケアにおいてとても重要なのが「体位変換」です。2時間ごとをめどにこまめに行いましょう。また「体圧分散」をして圧力を除去・軽減する方法もあります。「体圧分散」には耐圧分散用具を使います。

体圧分散用具
- エアーマットレス
- 特殊ベッド(ウォーターベッドなど)
- ウレタンマットレス
- パッド(部分的な体圧分散用)
栄養改善に努めましょう
治癒と予防には栄養素をバランスよく摂る事が重要です。
食べる意欲のある人は治りも早いという報告もあります。
医療現場では以下のような方法も用いられています。
局所療法:閉鎖性ドレッシング法
ポリウレタンのフィルム材などで創を密閉して治療する方法で、創面が湿潤となり細胞増殖が促進します。密閉するため、外部からの汚染に強く、ドレッシングが薄いため圧迫も減り、摩擦で剥がれにくい利点があります。
栄養アセスメント
高齢者の持つ問題点
- 水分保持能力の低下
- 食品数が少ない
- 日頃から3食とらない。同じものを何日も食べる
このような人が風邪を引いたり、軽度の下痢や嘔吐をすると、すぐに脱水症状となり、食欲が無くなり寝たきりとなります。低栄養の方がこのような状態になれば、簡単に床ずれを発症してしまいます。
日頃から水分補給をしましょう!
適切な栄養食事療法ができる環境にしましょう!
これらの事に関しては、管理栄養士や看護師、あるいはヘルパーやその他の在宅支援サービス、主治医に相談しましょう。
栄養状態を評価する3つの方法
身体計測
体重や身長から割り出される肥満度。上腕三頭筋皮脂厚、上腕周囲長、大腿周囲長なども計測。
栄養指標や血液データ
血清アルブミン濃度・窒素バランス・リンパ球数の検査。
食事摂取調査(栄養投与量測定)
管理栄養士による、食事摂取量(栄養投与量測定)。聞き取りによって調査し、摂取カロリー、蛋白質量、水分量、塩分量などを計算によって算出します。
参考栄養指標や血液データの検査数値について
血清アルブミン濃度【重要】
3.5g/dℓ以上…栄養状態は良好です。
3.0g/dℓ以下…栄養状態はやや不良で、床ずれ発症が多くなります。
2.5g/dℓ以下…栄養状態は不良で、床ずれ発症が非常に多くなります。
窒素バランス
ゼロか正であれば、栄養状態良好と判断できます。
リンパ球数
1500〜3000/mm3あれば栄養状態良好と判断できます。